SIGMA ELECTRONIC VIEWFINDER EVF-11 が SIGMA fp で利用出来るようになり、フィールドに持ち出す機会があったので実際に長時間使用してみました。
その際に圧倒的な見やすさの代償として感じたことが5つあったのでメモしておきます。
持ち出したフィールドは栃木県奥日光と群馬県桐生市のキャンプ場です。
奥日光で、はじめて本格的に EVF-11 をフィールドで使用しました。
グループでの行動で、1日目は戦場ヶ原などを全行程16Km強/6時間半ほど歩き、2日目は刈込湖・切込湖を周るコースで8Km/5時間半の行程でした。
桐生市キャンプ場は、奥日光で一番気になった機動安定性について再確認しました。
今回のフィールドテストで気になった点は、下記の 5 つ。
機動安定性、防塵防滴性能、バッテリー稼働時間、サイズおよび重量と、おまけで価格になります。
機動安定性
良い言葉が見つからないので機動安定性と書いています。
fp と FVF-11 は、なかなか面白い合体をします。
3つの端子を上手く合わせてネジをくるくるして合体させます。
このネジ止めの方法が、今回のフィールドテストでは緩むことがありました。
奥日光でネックストラップで首から下げて行動。
初日に、かなりネジが緩んでいて、もう少し気付くのが遅かったら fp と EVF-11 が外れて大惨事になっていたかもしれません。
2日目もネックスとラップです。
緩むことは前提の上なので、ところどころでネジを確認しながらの行動。
やはり少し緩むようです。
その翌週にとある群馬のキャンプ場に行くことになったので、今度は PeakDesign の Capture で持ち出しました。
Capture の方が揺れることが少ないので、緩みも少ないだろうという仮説からです。
結果としては緩みました。
行動時間などの差があるので、緩む頻度などに違いはありました。
ということで、いちいちネジの緩みを気にしながらのフィールドワークはないかなという感想です。
防塵防滴性能
防塵防滴構造の fp ですが、端子カバーを外して EVF-11 を装着するので、防塵防滴性能が無くなります。
構造上仕方ないですが、これはアウトドアで利用する際には、大きな欠点になります。
奥日光のトレッキング時にパラっと雨が降ってきた時に、防水サックに入れてザックに仕舞い込んでしまいました。
やはり外付けは構造上の欠点になりそうです。
バッテリー稼働時間
これも外付けなので仕方ないかな。
EVF-11 は fp から電源供給されるから。
で稼働時間ですが、使い方にもよるので、どれくらい違うのかは何とも言えませんが、感覚的に「あれ?もう電池切れ?」みたいな感じでした。
fp を利用してはじめて電池切れでシャットダウンしてしまいました。
サイズ
EVF-11 を外付けするのですから、その分サイズが大きくなります。
もともとは SONY の a7c と大きさ的には良い勝負でしたが、外付けしたら大きくなってしまいました。
あとファインダー部分が上部に出ていてスマートさに欠けます。
重量
いろいろ機能を省いて軽量化されていて、SONY a7c より 80 g ちょっと軽かったのに。
EVF-11 を付けると、30 g ほど重くなってしまいます。
そんなに重い EVF がいるか? とさえ思っちゃいました。
価格
fp ボディだけなら a7c と戦えるけど、EVF-11 込みの価格になると a7iii より高くなる。
価格だけではないけど、他のカメラを考えたくなる価格だと思う。
fpボディ ¥195,000-(Amazon価格)
evf-11 ¥66,000-(ヨドバシ価格)
a7cボディ ¥192,800-(Amazon価格)
a7iiiボディ ¥216,200-(Amazon価格)
—
私はミラーレスカメラを愛用しています。
その中でも EVF があるものが好きです。
LCD だけだど、どうしても撮るのに不便なことが多いです。
だから SIGMA fp でも SIGMA ELECTRONIC VIEWFINDER EVF-11 が使えると聞いたとき、まずは「試してみないと!」と思いました。
ちなみにソニー派な私が SIGMA fp を持っているのには訳があります。
コロナの影響でリモートワークが拡大する中、ちょっとした楽しみに映像のグレードアップというのがありました。
(もっぱら音声のみでのミーティングがほとんどなのは内緒)
それと今までのカメラはWEBカメラにするには、少し古いカメラでした。
どうせWEBカメラとして使えないなら、いっそのこと売ってしまえと、複数台のカメラを売ってしまったのです。
で、代わりに手にしたのが SIGMA fp でした。
SIGMA fp に EVF が付いていないのは承知していましたが、その時点でソニーから私の求めるカメラが出ていなかったのですから仕方がない。
今までは APS-C で、はじめて持ったフルフレームのカメラが SIGMA fp でした。
やはりセンサーサイズの違いは大きかったので、手にした時は驚きと感激が入り混じっていました。
ただ使っていると、やはりピントが合わせづらいことがあり LVF-11 を購入しました。
これも見やすくピントを合わせやすくなったのですが、fp のボディに似合わないのと、曇ってしまう欠点がありました。
その後、ソニーの a7c が出てきて、これだ!と思いましたが、こちらはこちらで EVF が小さくて見づらい。
だから SIGMA EVF-11 が出た時、圧倒的に a7c を凌ぐかと思ったのですが、数日間フィールドで使用してみたら思いがけない結果が。
私のような写真を撮る技術がしっかりしていない者にとっては、手ぶれ補正が欲しいと思いましたし、EVF-11 を付ける構造上の問題にもぶち当たりましたし、SIGMA fp は私の常用カメラになることは無くなりました。
まだまだ自分に合ったカメラを探していきます。